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フルカスタムの
ウクレレ製作に挑戦! その15

コンサート・サイズの2本目だ。
製作途中で一年ほど放ったらかしにしてしまった。続かぬ情熱、得られぬ理解、幾多の障害を乗り越え、ようやく形になった。

家族の理解が得られず、作業場所が確保できなかった。まあ、ペーパー掛けすると粉だらけになるからね。そんなこんなを押し切って(無視して)完成させたのだ。

今回使った材料です。
ボディ
   サイド   プリマヴェーラ(Primavera)
   トップ   プリマヴェーラ
   バック   プリマヴェーラ

ネック、ヘッド  マホガニー

指板       黒檀

ブリッジ     パドック

ナット      人工大理石

サドル      人工大理石

ペグ       グローバー


LMIから、安さに惹かれて購入したプリマヴェーラ材でコンサート・ウクレレを作った。プリマヴェーラは、たぶんロブレなどと呼ばれている、これではないか。
今回も、制作過程の一部を写真で紹介していく。

今回もギター用材だ。コンサートサイズを取ると、後はソプラノサイズ2本分程度が残った。
いずれソプラノバージョンも作る、かも知れない。
板厚が5mmもあるので、ベルトサンダーの助けを借りることに。
荒削り後はサンドペーパーでゴシゴシシコシコ、単純労働だ。
サイド材もベルトサンダーで荒削りする。
仕上げのペーパー掛けは、トップ、バックと同じように手作業だ。
ベンディング後はこのまま最低でも一晩は放置しておく。
これでウクレレ作り一番の楽しみが終わってしまった……
トップの溝掘りと穴開けはルーターで。
今回は一応パーフリングを入れる。
溝掘り完了。
ちょっとだけ、凝ってみた。黒・白・貝・白・黒。
上下ブロックとサイドを接着する。ここまで来ると『ウクレレを作っている』と実感出来るようになる。
トップとバックも準備完了だ。
ボディにライニングを接着する。今回はトップ側にソリッド、バック側にカーフドライニングを接着している。
なんでこうしたかは、、、一年も前のことなので覚えていない。たぶん、見た目を気にしたんだと思う。
トップを接着する。プレーシングは後回し。
ネックは、大和マークさんで購入したマホガニー材を使う。見ての通り、くの字型に切り出された材とヒール材のセットだ。
下敷きの紙は拙作レレッと君でプリントしたフレット図、だけど、最終的に採用したスケールと違うな。一年も前の話だから――。
とかなんとかやっているウチに接着が乾いたので、トップのプレーシングを貼り付ける。
最近はブリッジの裏に板を貼ることが多い。
当然ながら、バック側プレーシングはボディを閉じる前に行う。ラベル貼りもここで済ませておく。
作業漏れがないか、何度も確認してからボディを閉じる。
ヘッドパーツにヒールを接着しているところ。この後の作業はベルトサンダーに頼ることになる。
ボディは、トップとバックのはみ出しを荒削りした後、ルーターでバインディング用の溝を掘る。
今回はトップ、バック側とも黒のセルバインディングを巻く。
バインディングを接着中。黒色の接着剤を使ったら、なんか汚くなった。後で綺麗にする。
ネックの途中経過。
この状態で、約1年も放っておかれることに。
乾燥のために寝かしておいたことにでもするか。
あれから1年、製作再開。
指板を作る。なぜか、スケールは400mmになっている。当初の設計より長くなった、と思う。
スケールはほぼ正確だと思うけど、作りはかなりいい加減。久しぶりの作業なので、不慣れ状態なのだ。
ようやく揃った三点セット。
ネックとボディを接着。若干隙間あり。後で砥の粉で埋める。
マスキングする。
指板とブリッジの接着は塗装の後にする。
塗装は、サンディングシーラーの上に、余っていたニトロセルロース系クリヤーラッカーを吹いた。薄塗りだ。
塗装作業中に落下事故があり、ネックに凹みが出来てしまった。まあ、その程度で済んで良かった。凹みは見ないようにして作業を進める。
指板を接着中。指板の作りがいい加減なため、色々問題あり。が、無視する。
ブリッジを接着中。
指板が黒檀なのに、ブリッジがパドック(たぶん)とはこれ如何に。実は作り置きのブリッジを使っている。サイズも小さく、コンサートのテンションに耐えられるのか、すこぶる心配ではある。
ボディ、指板、ブリッジのビミョーな色合い。
グローバーのフリクション・ペグ。取り付けた後で気付いたが、このヘッドの形はギア・ペグを付けるつもりだったに違いない。ま、いっか。
弦を張って、完成。
国産のフロロカーボン弦だ。初めて使う。

プリマヴェーラは色が薄く、メープルっぽい。今回はその色を生かすべく、着色せずにクリヤーラッカーで塗装してある。
フィンガーボードとブリッジは、椿油を塗っている。

……赤い。削りたてのパドックは赤いのだ。
もう少し大きい方が接着面が広くとれて良かったと思うが、新たに作るのが面倒だったので、作り置きを使用した。
サウンドホールの直径は60mmだ。パーフリングもまあまあうまく行ったと思う。
サイドはこんな感じだ。
同型の朴材バージョン(左)と並べてみた。
なかなかの木目だ。。
まだ弦が落ち着いていないので音質については何とも言えないが、メープルっぽいかな。



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